2021年6月19日(土)東洋医学の疾病観㉔
八綱病証
八綱とは①病位・②病情(病性)・③病勢
を陰陽概念により表裏・寒熱・虚実に統括した病証
今回は陰陽について、お伝えしていきます
< 陰陽 >
八網を統括する陰陽とは
● 表裏
● 寒熱
● 虚実
以上の3つを総合したものである
これを診断面に用いると、病理の性質に基づいて
すべての疾病を陰陽の二方面に鑑別してみることが出来る
① 陰
陰とは生体反応が沈滞、円弱している病情をいう
これらの陰の一般的属性をもつ病証を陰証といい
これには、裏証・寒証・虚証がある
( 代表的な症候 )
● 顔色蒼白
● 気分が沈うつして活気がない
● 言葉が少ない
● 手足を縮める
● 悪寒や冷えを訴える
● 脈状は遅・弱・細・微
● 舌質は淡胖が多い
※ (淡胖)とは舌体が肥大して歯形(歯痕)が著明
舌苔が厚く白い状態
② 陽
陽とは生体反応が発揚・増強している疾情をいう
これら陽の一般的属性をもつ病証を陽証といい
これには表証・熱証・実証がある
( 代表的な症候 )
● 顔色紅潮
● 活気がある
● 言葉が多い
● 手足を伸ばす
● 炎症
● 充血
● 発熱
● 舌質は紅が多い
● 脈状は浮・数・滑・洪・実