2021年1月30日(土)東洋医学の疾病観⑫
自然界の気候の変化により人体を外部から発病させる原因となる
外因(六淫)風・寒・暑・湿・燥・火についての説明は
前回までで以上です
それ以外の外因としては、疫癘(えきれい)があげられます
疫癘な強力な伝染性・流行性をもつ外邪で、別名は以下の通り
● 疫気
● 癘気
● 疫毒
● 疫邪
● 毒気
疫癘は空気・水・食べ物を通して口や鼻から
体内に入り、病を引き起こす
< 疫癘の特徴 >
① 突然発病する
② 症状が重くなりやすい
③ 短時間に伝染
④ 広範囲で流行する
代表的な「疫癘」には以下の病があります
● ジフテリア
● 猩紅熱(しょうこうねつ)
● 耳下腺炎
● 天然痘
● コレラ
● ペスト
● マラリア
● 麻疹ウイルス
● 破傷風菌
● 疫痢
今まさに流行しているコロナウイルスも飛沫感染が原因で
おこる感染症の1つです
咳やくしゃみで放出された体液の飛沫が病原体を含んでいて
これが他人の粘膜に付着することで感染する
風邪やインフルエンザウイルスを始め
上気道炎症状を伴うウイルス感染症の多くが
この形式をとり、重症急性呼吸器症候群の原因となりました
基本は日頃から自分がどの外因に弱いのかを追究して
対策し、日頃から免疫力をあげておく事で
こういった疫癘にかかっても軽症ですんだり
回復力をもつ身体を作っていく事が大切です
そしてマスクを着用・うがい・手洗い・消毒・換気など
必ずしっかり対策もしていきましょう