スマイル治療院の ブログ

前回は「奇恒の腑」の内、骨・髄・脳について

お話しましたが、今回は残りの脈・女子胞について

お伝えしていきます

＜　脈　＞

脈は営気と血液を中に通し、もれない様にして

全身にゆきわたらせるものである

この脈の動きは、五臓の心のつかさどるところであり

脈拍の異常も心の異常ととらえる

＜　女子胞　＞

女子胞とは女性生殖器の働きをもつもので

腎気（精）の影響を受けて機能する

女子胞からは、奇経の任脈と衝脈がおこる

この二脈は天葵が至ると、月経をもたらし

子を産む能力が備わる

受胎すると、この二脈は月経を停止して

退治に栄養を供給し、これを育てる働きをする

年老いて二脈が衰え、天葵が喝きると

月経が起こらなくなり、子を生む能力も失われる

女子胞が不調になると、以下の様な症状がおこる

●　月事不来

●　小腹痛

●　小便渋る

※　今回をもって東洋医学における人体の考え方は終了

　　次回からは「東洋医学の疾病観」についてお伝えしていきます

今回は「奇恒の腑」についてお蔦していきます

奇恒の腑（きっこうのふ）とは

五臓六腑にふくまれなかったものをさし

骨・髄・脳・脈・胆・女子胞

等がそうである

＜　骨　＞

骨は体表から最深部にあり、硬く

中に髄を容れる

骨の周りには、脈・筋・肌肉がつき、一番外側を

皮毛が取り巻いて身体が構成される

骨は連結して骨格を形成する

　

＜　髄　＞

髄は骨の中にあり骨格を滋養する

髄が充足していれば、骨格は強壮である

しかし髄が不足すると、以下の症状が出現する

（　症状　）

●　成長に不利となる

●　骨格が脆くなる

●　しょうしゃく（坩堝で金属を溶かすような激しい痛み）

●　身体がバラバラになるようにだるい

●　すねがだるい

等の症状を呈する

＜　脳　＞

脳は頭骨の中にあり、髄の大きなもので

下は脊髄に連なる

脳は肢体の運動を円滑にし、耳目を聡明にし

長寿をたもつ

脳が充実していると、耐久力ばかりでなく

全てにわたって一般の基準を超える

脳が不足すると、以下の症状が出現する

（　症状　）

●　目がまわる

●　耳鳴り

●　目まい

●　すねがだるい

●　身体中だるく寝ていると落ち着く

これらの骨・髄・脳は、腎のつかさどるところであり

腎気（精）の盛衰と密接な関係がある

精神作用は、五臓におさまる神気によるものであるが

古典の世界では精神作用の一部は脳にもあると考えていた

心の拍動が脳と相呼応して精神作用が生まれると考えていたようである

続）

前回「三焦」についてお伝えしましたが

三焦は身体の高さによって３つに分かれます

今回は３つに区分された上焦・中焦・下焦について

お伝えしていきます

●　上焦　●

上焦は横隔膜から上部の機能をさす

臓腑では、膈より上の心・肺と関係が深い

＜　働き　＞

①　飲食物から得た気、特に陽性の衛気を

　　全身に巡らせることである

②　これにより皮膚を潤し、体毛に栄養を与え

　　体熱を産生し、体温調節をする

●　中焦　●

中焦は横隔膜から際までの間の機能をさす

臓腑では、膈より下で臍異常の脾・胃と関係が深い

＜　働き　＞

①　飲食物を胃の中で時間をかけて腐熟させる

②　そこから生じる精気を（営気）と（血）と変化させる

③　（血）と（営気）を経絡を介して全身に巡らせる

●　下焦　●

下焦は臍から下部の機能を指す

臓腑では、臍以下の腎・膀胱・小腸・大腸などと関係が深い

＜　働き　＞

①　糟粕に含まれる不要な水分を分離して

　　膀胱にしみこませることである

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