2019年8月30日(金)東洋医学における人体の考え方③
人間の精であるエネルギーは先天の精と後天の精から
作られるというお話をしました
今回は後天の精について掘り下げていきます
< 後天の精 >
① 飲食物より得られる精であり、脾胃(中焦)で作られる
② 人体で活動する営気・衛気・宗気・津液・血の材料となる
(営気などについては後日説明します)
③ 先天の精を補給し、生命活動を支える基盤として働く
つまり新陳代謝が活発な若年層や日頃から
● 食事のバランス
● 適度な運動
● しっかりとした呼吸
上記の事が出来ている人は、おのずとこの精が盛んで
生命力も旺盛であり、臓腑・筋骨も丈夫で
気力も充実している
先天の精と後天の精が合わさったものが「腎精」となる
したがって活動的で疲れにくく風邪などの病気に対する
抵抗力や外傷などの怪我の回復力が高く
疾病になりにくい
これに対して老年層や日々の生活の中で働き過ぎたり
気を使い過ぎたりなどし
精が不足すると生命力が弱まり、全身の臓腑・器官も虚弱となり
筋骨も脆くなる
その結果、体温の低下・冷えの症状がおき
疾病にかかりやすく疲れやすい状態となる
また白髪も増えるなど老化が早まる
↓
つまり生まれ持った「先天の精」は変える事が出来ないが
「後天の精」は自分で作る事が出来るのです
精を充実させるには、要である「腎」を補うことが大切
その為にはまず噛み気の不安定などの障害となるものを除き
気血のめぐりをよくするために、毎日正しい深呼吸をし
滋養のある食事を摂取する事が大切
よく「食事に気をつけ運動する様に」と言われているのは
東洋医学においては「精」を生み出すものだからなのです
続)