スマイル治療院の ブログ

2018年4月27日(金)腰痛④仙腸靱帯性腰痛

前回の(椎間靭帯性腰痛)に引き続き、今回は(仙腸靱帯性腰痛)についてお話していきます



< 仙腸靱帯 >


骨盤は「寛骨」「仙骨」「尾骨」の3つから構成されており

その中でも「寛骨」と「仙骨」を繋ぐのが仙腸靱帯


● お尻の中心部ある仙骨(せんこつ)

5個の仙椎が癒合して出来た骨

逆二等辺三角形をしており、脊椎の根元に位置する


● お尻の形にそった寛骨(かんこつ)

腸骨・坐骨・恥骨が17歳頃に一体化して1個の骨となったもの



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< 特徴 >


● 関節面は繊維軟骨でおおわれており、非常に強靭な関節包が包んでいる

● 画像検査でほとんど分からない程度の3~5ミリのわずかな動きをする

● 関節包は前仙腸靱帯・骨間靱帯・後仙腸靱帯によって補強されている半関節

● 仙骨を中心に蝶の羽の様に開いた寛骨には、姿勢状態の変化に伴うねじれのストレスが発生しやすい

● 上記3つの靱帯軍にねじれのアンバランスが加わる事が靭帯損傷の大きな原因



< 症状 >


① 突然痛くなる

② お尻の裏側が痛くなる

③ お尻から徐々に腰~臀部~下肢まで痛みが生じる事も有り

④ 椅子に座れない

⑤ 仰向けで横になれない

⑥ 痛みが強い側を下にして寝るのが痛い

⑦ 動きに制限が出る

⑧ 動けなくなってしまうケースも有り



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< 主な発生原因 >


① 悪い姿勢で座る

→ 立膝をして椅子・もしくは床に座る

→ 片足のみあぐらをかいて座る

→ 片足のみ低い家具等何かに乗せて座る

② 長時間足を組んで座る

③ 突然の運動

④ 過度なストレッチ

⑤ 尻もちをついて転倒

⑥ 直接的な激しい衝撃

⑦ 腰部の過伸展

⑧ 長時間のねじれ姿勢


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上記の様な動きで靱帯に炎症を起こしてしまうのは

仙腸関節に歪みが生じる事により、関節を覆う靱帯に損傷が起きるからである

又腰部の過伸展や急激な負荷がかかると、仙棘筋による保護がなくなり

作用する荷重によるストレスが全て靱帯に加わってしまうからです

つまり靭帯損傷の原因の多くは関節!

関節に損傷が起きた場合は、同時に靱帯にも損傷がないか

一緒に確認する必要があります

続)

2018年4月20日(金)腰痛③椎間靭帯性腰痛

前回腰痛①と②にでは、椎間関節と椎体間関節が原因で発生する

(関節性腰痛)についてお話しました

今回③は(靭帯性腰痛)についてお伝えしていきます



< 靭帯性腰痛 >


靭帯が原因となって腰痛をひきおこされるもの

靱帯とは、脊柱(椎体と椎間円板)の全長に渡って椎体の前面と後面にそれぞれ縦走するもので

背骨の前に前縦靭帯、背面に後縦靭帯がある

腰痛の原因となる靱帯は2つです

背骨についている「椎間靭帯」

骨盤についている「仙腸靱帯」



< 椎間靭帯 >


後縦靭帯の更に後ろについており、3つに区分される

 棘上靱帯

 黄色靭帯

 棘間靱帯



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< それぞれの場所と特徴 >


① 棘上靱帯

● 椎体棘突起後端を結び、上下に走る

● 索状の繊維軟骨組織

● ただし同じ場所を通っていても、後頭骨の外後頭隆起と第七頸椎棘突起の間は(項靱帯)と呼ぶ


② 黄色靭帯

● 上下の椎骨の追及間を連結する

● 多量の弾性繊維を含む

● 黄色を呈している



③ 棘間靱帯

● 椎体棘突起間を結ぶ



 

< 働き >


● 骨と骨との結合を強める

● 一定方向への運動を支持し、それ以外の方向への運動を抑制

 

→ 脊柱の過度前屈を制約し、背骨の安定を保つ

※ 30~40歳の75%の人は棘上靱帯に様々な程度の組織的変性を起こしており

生理的姿勢での過労によっても棘上靱帯・棘間靱帯が棘突起から分離される事がある



< 症状 >


① 急激な痛みとして発生する

(ぎっくり腰の様なグキッとくる症状)

② 痛みは強く、範囲は腰~臀部~下肢に渡る

③ 背骨の上が限局的に痛い事も多い

④ 動きに制限が出る

⑤ 場合によっては動けなくなる場合も有り



< 特徴的な発生要因 >


① 尻もちを強くついて転倒

② 立った姿勢から腰を曲げて重い物を持ち上げる

③ 転倒等による、壁や物との直接的衝撃

④ ラグビーなど衝突の多いスポーツによる腰部の強い過伸展


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※ 次回は「仙腸靭帯」についてお話します

続)

2018年4月15日(日)ゴールデンウイーク休暇のお知らせ

いよいよ桜の季節が終わり、GWが近づいて参りましたね

今年のゴールデンウイークは

4月30日(月)定休日

5月3日(木) 憲法記念日

5月4日(金) みどりの日

お休みを頂きます

それ以外の日程は、通常通り診療しております

診療時間内にご連絡頂ければ、診療時間外もご相談承ります

宜しくお願い致します

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2018年4月7日(土)腰痛②椎間板性腰痛

前回は椎体関節についてお伝えしましたが

今回は、椎体と椎体の間にある「椎間板」が原因の「椎間板性腰痛」についてお話していきます



● 椎間板による痛み ●



< 椎間板とは?>


第二頸椎から仙骨までの間に存在し、骨と骨の間に存在し

(髄核)(繊維輪)(軟骨終板)の3部分からなりたつ

(髄核)は中心部にあり、70~80%が水分を含むゼリー状の柔らかい組織

(線維輪)は繊維軟骨で髄核の外周に輪状の層板を形成している

椎間板の暑さの合計は脊柱の4分の1の長さを占める


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< 椎体間の役割 >


① 脊柱を前後左右に屈曲させる

② 脊柱に加わる衝撃に対するクッションの働き

歩行時や走行時、地面と接面する足裏からの脊柱へ強い衝撃をやわらげる

人間の頭は骨や脳含めて約4~5キロと重い為、上からの重さを支える役割を

弾性に富む椎間板が、行っています



< 原因 >


この重要な役割を持つ椎体間は、水分を多く含む性質な上

年齢と共に水分が失われたり継続的な負荷をかける事で上下幅が薄くなっていく

椎体間が固く薄くなっていく事によって痛みが発生する

つまり腰を酷使する生活を送っていると、水分が早く失われていく為

加齢以外にも、日々の使い方が問題となる

この椎間板が強く変性し、腰の骨の下から組織の一部が飛び出して神経を圧迫する状態を(ヘルニア)と呼びます



< 症状 >

● (ここが痛い)といった限局性の痛みではなく境界が判然としない痛み

● 全体的に腰が鈍痛がする 

● 坐骨神経痛による足が痺れる等の神経根障害の所見は少ない

● 腰が痛さをかばう事による下肢への関連通は発生する場合有り

  → 例えば椎体間関節(右側)に原因がある場合、身体を左側にかたむける傾向にある

  → 背を反らせる事が痛い場合は、少しだけ前傾で生活をする傾向にある


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つまりこの状態はヘルニアの一歩手前の状態であり

病院では「椎間板障害」等と診断名がつく事が多いです

この段階であれば、きちんとご自分の生活や姿勢のクセを確認し改善していく事で腰痛を防ぐ事は充分可能です

次回は骨の前後を通っている「靱帯性腰痛」についてお話していきます

続)

記事履歴

2018年4月27日(金)腰痛④仙腸靱帯性腰痛

2018年4月20日(金)腰痛③椎間靭帯性腰痛

2018年4月15日(日)ゴールデンウイーク休暇のお知らせ

2018年4月7日(土)腰痛②椎間板性腰痛

2018年4月1日(日)腰痛①椎間関節性腰痛

2018年3月24日(土)英語対応可能です

2018年3月17日(土)顎関節症⑤

2018年3月10日(土)顎関節症④

2018年3月3日(土)顎関節症③

2018年2月24日(土)顎関節症②

2018年2月18日(日)顎関節症①

2018年2月12日(月)鵞足炎③

2018年2月4日(日)鵞足炎②

2018年1月27日(土)鵞足炎(がそくえん)①

2018年1月23日(火)筆談の対応受け付けております

2018年1月18日(木)アレルギー性鼻炎③

2018年1月14日(日)アレルギー性鼻炎②

2018年1月10日(水)アレルギー性鼻炎①

2018年1月4日(木)謹賀新年