2018年2月24日(土)顎関節症②
前回は大まかに顎関節症の概要をお話しました
顎関節症は細かく分けて、4つのタイプに分かれています
今回はそのタイプ別に落とし込んでお伝えしていきます
● I型 (咀嚼筋障害)●
< 症状 >
筋症状を主体とするもの
開口・閉口など顎関節運動に伴う、咀嚼筋・咀嚼筋膜の疼痛を認めるもの
< 判別 >
咀嚼筋の圧痛はあるが、顎関節部の圧痛は無い
X線所見(レントゲン)では、顎関節の形態変化や異常が無い
< 原因 >
① 咀嚼筋が上手く動かせていない
② 筋が非常に緊張した状態にある
③ 咬合異常
④ 多数歯欠損の放置
⑤ 多数歯冠の崩壊
⑥ 歯ぎしり
⑦ 噛みしめ
< 治療 >
① 鎮痛剤・筋弛緩剤の薬物治療
② 咀嚼筋を緩める手技療法
③ 咬合異常がある場合には、スプリント療法
④ 歯欠損や歯冠崩壊の場合には、歯科にて治療
< 当院での施術方法 >
頭蓋骨は15種類23個の骨から構成されています
そして頭蓋骨間の連結の大部分が、縫合により結合しており
頭蓋骨には大きな縫合が4つあります
● 冠状縫合 (前頭骨と左右の頭頂骨との間)
● 矢状縫合 (左右の頭頂骨の間)
● ラムダ縫合 (後頭骨と左右の頭頂骨との間)
● 鱗状縫合 (頭頂骨と側頭骨の間)
顎を動かす側頭筋は、④の鱗状縫合~下顎骨の筋突起にかけてついている為
まずは鱗状縫合周りの筋肉から緩めていきます
その後、咀嚼する時に使われる咬筋・外側翼突筋・内側翼突筋へアプローチ
咬筋は頬骨(鼻の横の出っ張っている骨)
翼突筋は蝶形骨に付着している為、骨の歪みを矯正し筋肉を緩めます
この時、顔の皮膚は傷めない様に微力な力で少しずつ調整していきますので
激しい痛みや違和感はありませんので、ご安心下さい
頭蓋骨の歪みが整えられ、頭頸部の筋肉が緩むと顎関節症が改善されるだけでなく
眼精疲労や頭痛、肩こり、腕の痛みも改善されていきます
※ 顎関節症Ⅱ型以降に続く