2017年11月29日(水)お腹の痛み②過敏性腸症候群(小腸)
過敏性腸症候群の「腸」とは一体どこなのか?
基本的に人間の消化器は、口から肛門まで太さや形を変えながら1本の管で繋がっています
その中でも胃の下から肛門までは「腸」と呼ばれ、大きくは「小腸」と「大腸」に分けられており
今回はその中の「小腸」についてお話していきます
小腸は「胃」から続く長さ約7メートル程の細長い管で、その内訳は「十二指腸」「空腸」「回腸」に区分される
(1)十二指腸
● 胃から続くC字腸管
(上腹部に存在する、おへその上あたり)
● 十二指腸提筋(トライツ靱帯)によって腹膜後壁に癒着
(背中が痛い場合は、十二指腸に異変がある可能性が有り)
● 膵臓の頭部を取り囲んでいる
(可動性が少ない)
● 長さが12本の指の横幅に相当する事からこの名前がついた
(おおよそ約24~25センチ)
● 胆のうと膵臓との結びつきが大きい
(大十二指腸乳頭において、総胆管と膵管が開口)
<働き>
● 消化活動 (セクレチン・コレシストキニン・ペプチドなどのホルモンを分泌して消化活動をおこなう)
● 小腸における消化は、約4~8時間
● 栄養素の吸収
● 胃液の分泌を抑える
(2)空腸・回腸
● 十二指腸に続く腸管で、全長6~7メートル
(つまり小腸のほとんどが、空腸と回腸)
● 空腸・回腸の粘膜は吸収効率を高める為に、表面積を大きくする事が可能なヒダ状になっている
<働き>
(分節運動)
腸管が収縮と弛緩を繰り返す事で、消化物を混ぜ合わせる
(振り子運動)
消化分解された食べ物は左右に移動しながら、身体に必要な栄養素を吸収する
(蠕動運動)
消化物を肛門側に移動させる
※ 過敏性腸症候群は、主にこの蠕動運動が過敏に働いてしまう事によって起こる
(免疫作用)
免疫機能のあるパイエル板という組織があり、腸管を守る
次回は小腸から続く、大腸に続きます